
近年、NATECHでは成田空港開港から30年以上に渡って積みかさねてきた業務経験や豊富なノウハウを生かし、運用上の問題点を解決するための調査や設計業務も請け負っております。近年ではその技術力を生かして特許を取得しております。
ここでは、NATECHで取得した特許・意匠登録をご紹介いたします。
成田空港で使用している通い箱は、BHS内の手荷物を保護し円滑に搬送することを目的として使用しています。 しかし、既存の通い箱は、爆発物検査装置(EDS)の鉛カーテン通過時に軽量の手荷物が停滞するので、通い箱に重りを載せる必要がありました。 また、通い箱の幅が狭かった為、いくつかの手荷物は不安定となり、BHS内での手荷物の停滞や転倒によりシステム停止に繋がってました。 特許取得した新型通い箱(NE-BOX)は、爆発物検査装置出入り口部に設置された鉛カーテンを容易に通過でき、搬送途中での転倒を防止できる様に全体が低重心化され、前壁部側および後壁部側がなだらかなV字状凹部が形成されている等、NATECHの経験と技術をもとに開発された通い箱です。 NE-BOXは、EDS鉛カーテンでの停滞やBHS内での手荷物の転がりによるシステム停止を大幅に改善(停滞件数:54件→20件/月:成田空港実績)し、航空機の定時運行や手荷物積み残しの軽減に貢献しています。成田空港第1PTB南棟では約2000個の通い箱が導入されています。また、導入コストも従前の通い箱の1/3~1/5に軽減することができました。 本製品は、BHS・EDS上の手荷物のトラブルを安価に飛躍的に軽減することができます。
製品スペック
原料 | ポリプロピレン樹脂 |
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外寸L | 865mm |
外寸W | 521mm |
高さH | 145mm |
重量 | 3080g |
NATECHで開発したX線検査用トレーは、保安検査場にてX線検査装置を使用して機内持ち込み手荷物を検査する際に、スムーズに検査を行えるよう、お客様が事前にパソコンやスマートホン、持ち込み可能液体物(100ml以下)、金属性の鍵やコインなどをトレーに取り出せるよう、底面にイラストが描かれています。
さらに、コインなどが取り出しやすいよう傾斜をつけるなど工夫しています。
また、旅客手荷物がX線検査装置を通過する際、手荷物がX線検査装置の鉛カーテンと接触し、汚れる事が問題になっていました。そこで特許出願したトレーは、2つのトレーを用いて、手荷物等を載せたトレーの上に、もう一方のトレーを裏返してかぶせ、蓋の形状にします。
4隅に設けたフランジ部の凹凸がそれぞれかみあい、鉛カーテンを通過しても蓋側のトレーが落ちない事により、手荷物が汚れずにX線検査装置を通過できる様にしました。
製品スペック
原料 | ポリプロピレン樹脂 |
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外寸L | 670mm |
外寸W | 470mm |
高さH | 100mm |
重量 | 750g |
搭乗橋の車輪と地上作業者等の接触(巻き込み)を防止するための全周柵を製作しました。
搭乗橋タイヤ交換等のメンテナンスを容易に行いやすくするため、柵の両サイドの部分を簡単に外しやすくし、更に軽量な素材を用いる事で、作業者の負担を低減しました。
エスカレーターの安全ブラシは、内デッキ部全体に設置されているものが一般的ですが、NATECHで意匠登録したエスカレータ分割型安全ブラシは、巻き込みが多く発生するエスカレーターの乗降口の内デッキ部のみに安全ブラシを分割し、設置費用及びメンテナンスコストの抑制を目的とした安全ブラシです。
国内線機内持ち込み手荷物のサイズには、制限があります。X線検査装置で検査する際、サイズ超過の手荷物を確認する為に、アルミ製の制限板が設置されていました。この制限板は手荷物が接触する際、手荷物が傷ついたり、制限板の修理費等のコストが問題になっていました。
そこで特許取得した手荷物制限カーテンは、透明の合成樹脂シートで作成され、既存のアルミ式スライド板より、修理費等のコスト削減、お客様の手荷物が接触し傷がつく事もなくなりました。
本製品は、運用者とお客様が検査時に手荷物の制限を確認できる為、スムーズなオペレーションができます。
製品スペック
原料 | 厚手ビニールシート |
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カーテン厚み | 5mm |
W | 940mm |
H | 540mm |
開口寸法W | 400mm |
開口寸法H | 260mm |
成田空港のスポットごとに搭乗橋設備・電力供給設備・空調設備・給油設備などの各種情報を一元管理することにより、スポット管理体制の向上、安全運用の確保を目的として、航空機機体のCAD図面データを基に、実機をスポットに駐機させることができるかの可否及び駐機させた場合の状況をシミュレーションする事ができるシステムです。
搭乗橋を航空機から離脱する際、次にスポットへ入港してくる航空機の機種タイプ情報を入力することにより、次に入港する航空機の装着位置に自動で格納するシステムです。